ユーザーインタビュー
生きた英語から学生自身が教材を作り、楽しみながら学ぶ
ACEカリキュラムにおける授業風景の一コマ
3. 教師の創造力で、柔軟なカリキュラムが実現可能に
ACEには、今回の授業以外にも英語劇やディスカッションなど、多彩な授業形式があります。こうした授業形式でもLexiSuiteが使われることを目指しています。
「英語劇の授業は、とても楽しくて学生達に大人気です。しかし、ただ楽しむだけだと、それが身につくかどうか疑問でしょう。LexiSuiteを使えば、劇や議論も簡単に教材にすることができます。ライブの楽しさと、システマティックな勉強を両立させた授業が可能になるのです。多くの先生が教材作りに参加し、それによりコースがさらに豊かになります。」(マーク教授)
訳読中心の授業や、逆にコミュニケーション中心の授業でも、LexiSuiteを利用することで、従来よりも多角的に英語を学ぶことができるようになりそうです。その一方、写真や動画を見せて内容を答えさせる、TOEICなどで使われている問題形式にも対応できます。
「例えば、相手の考えた単語を当てるハングマンというゲームの問題をLexiListで作ることができます。単に問題を作って1人で解くだけでなく、大きなスクリーンに映してみんなで解くといった使い方もできるでしょう。また、同じ教材をディクテーションや選択問題など違った側面から見ることで、より深い学習経験が得られるはずです。」(高野氏)
4. ネットワークで進化するLexiSuite
20年近くにわたる英語授業において、マーク教授は日本の大学生による英作文から膨大な量のコーパスを蓄積してきました。蓄積したコーパスを管理するためのデータベースとして使われていたのが FileMaker です。マーク教授はコーパスを教材として柔軟に活用したいと考え、LexiSuiteのプロトタイプとなるアプリケーションを FileMaker で4年前に開発しました。このプロトタイプのコンセプトを元に、プロの開発者によって作成されているのが現在のLexiSuiteです。
「先生や学生達が使いやすい、シンプルなユーザーインターフェイスを心がけました。FileMaker 以外の技術を用いてLexiSuiteと同じようなシステムを作ろうとしたら、大変な手間がかかったでしょう。」(マーク教授)
FileMaker はデータベースですが、利用者にはデータベースを使っていることをまったく意識させません。利用者に優しいユーザーインターフェイスをデザインしやすいドローイングツールが豊富に備わっていることも、FileMaker を選択した理由でした。
さらに、FileMaker の動作環境も、選択の大きなポイントであったといいます。
「FileMaker はWindowsでもMacでも動作します。現在のLexiSuiteは、FileMaker Pro Advanced でランタイムソリューション(以下、ランタイム)を作成して学生に配布していますが、ランタイムの配布を無料でおこなえるのも FileMaker の大きなメリットでした。」(マーク教授)
現在、ACEでは学内の各パソコンにLexiSuiteのランタイムをインストールして学生が自由に使えるようにしています。また、学生はACEのWebページからLexiSuiteのランタイムをダウンロードして自分のパソコンにインストールすることも可能です。さらに、近い将来には、LexiSuiteのネットワーク化を進める予定とのこと。
「現在、自習用コンテンツの学習結果はプリントアウトして提出してもらい、これを見ながら私たちの方でデータを入力し直しています。実は、現バージョンのLexiSuiteはすでにネットワーク対応機能を搭載しているんですよ。将来的には、FileMaker Server の導入も検討しています。FileMaker Server を使えば、データベースそのものを共有できますから、サーバー上のLexiSuiteに直接学習結果を吸い上げることもできますし、学生が自宅からLexiSuiteの機能を利用することも可能になるでしょう。こうすることによって、生徒一人一人の学習内容や効果が把握できるようになります。」(マーク教授)
また、教材作成についても機能強化の構想があるそうです。
「今のところ、ディクテーションに使う音声は、教師側で入力しています。今後のバージョンでは、生徒の発音をネイティブの発音と同時に再生して比較する機能も付けたいと考えています。」(高野氏)
5. 学ぶのは、人生を楽しむため
学生達に学びの楽しさを知ってほしい、そうマーク教授は語ります。
「誰しも、他人にどう評価されるかを気にして、自分の行動を遠慮しがちです。日本人は特にその傾向が強いようですね。けれど重要なのは、他人にどう思われるかではなく、自分が充実した人生を送っているかどうか。僕は、学生達が自信を持って人生を楽しんでほしい。ACEのカリキュラムは、それを手助けするためにあります。そして、"hard work"(猛勉強)と"enjoyment"(楽しみ)というのは別々にあるのではなく、両立するものなのです。」(マーク教授)
英語で楽しそうにおしゃべりしている学生達。その姿は、マーク教授の教育方針が着実に実を結びつつあることの証でもありました。



